保育園と幼稚園どちらを選ぶ?


一般的に、保育園は、親が仕事や病気などの都合でお子さんを長時間預けなければならない、といった場合に利用されるところとなります。両親が仕事に就いていないと入園の許可がおりないところがほとんどです。

 

一方の幼稚園は、決められた年齢になれば入園できます。一番の違いは、「保護者の事情によって、保育に欠ける」状態であるかどうか。ご家庭の生活環境やお仕事の状態によって、幼稚園、保育園、どちらを選択するか考えることが第一ステップとなるでしょう。

 

出典: まみたん園ナビ

 


★幼稚園      

●根拠法令   学校教育法     

●目的  

「幼児を保育し、適当な環境を与えてその心身の発達を助長すること」(学教法第77条)

 

●対象

満3歳から小学校就学の始期に達するまでの幼児(学教法第80条)

 

●設置者

国、地方公共団体、学校法人等(学 教法第2条、第102条)

設置に当たっては、市町村立幼稚園の場合は都道府県教育委員会、私立幼稚園の場合は知事の許可が各々必要である(学教法第4条、第106条)

 

●設置・運営の基準

学校教育法施行規則第74~77条 幼稚園設置基準(省令)(学教法第3条)

 

●教育・保育

内容の基準 幼稚園教育要領(文部省告示)(学教 法第79条、第106条、学教法施行規則第76条)

 

●一日の教育・保育時間

4時間(標準)(幼稚園教育要領)

 

●年間の教育・保育日数

   39週以上(学教法施行規則第77条)

 

●一学級当たり幼児数及び一教員(保母)当たり幼児数

一学級当たり幼児数:設置基準35人以下(原則)現状27.3人(H2.5現在)

一教員当たり幼児数:19.9人(H2.5現在)

 


★保育所

●根拠法令  児童福祉法

 

●目的  

「日々保護者の委託を受けて、保育に欠けるその乳児又は幼児を保育すること」(児福法第39条)

 

●対象

保育に欠ける、乳児(1歳未満)幼児(1歳から小学校就学の始期まで)少年(小学校就学の始期から18歳未満)(児福法第4条、第39条)

市町村は保育に欠ける乳児又は幼児等を保護者から申し込みがあったときは保育所において保育しなければならない(児福法第24条)

 

●設置者 

地方公共団体、社会福祉法人等(児福法第35条)

設置に当たっては知事の許可が必要である(ただし、設置者が都道府県の場合は、この限りではない)(児福法第35条)

 

●設置・運営の基準

児童福祉施設最低基準(省令)(児福法第45条)

 

●教育・保育内容の基準

保育所保育指針(通知)

 

●一日の教育・保育時間

 8時間(原則)(児童福祉施設最低基準第34条)

 

●年間の教育・保育日数

規定なし

 

●一学級当たり幼児数及び一教員(保母)当たり幼児数

一学級当たり乳幼児数:学級編制基準なし

一保母当たり乳幼児数:児童福祉施設最低基準-乳児3人、1歳~3歳未満児6人、3歳~4歳未満児20人、4歳以上児30人

 

出典: 園と子供と保護者のためのポータルサイト

 

 


★保育園・幼稚園選びのタイミング  

地域によって違いはありますが、ほとんどの幼稚園では、9月から11月ころに入園願書の配布、入園願書の受け付け、面接など、入園園児の決定が行われます。

 

保育園は、認可保育園の場合は、入園希望日の前月中旬くらいまでに、お住まいの市町村自治体の保育課などの窓口に申請すれば受け付けされ、そのあとに審査が通れば入園となります。ただし、入卒園が重なる4月入園の場合は、多くの児童の入園申請が重なるため、おおむね前年の11~12月くらいに申請の受け付けを行う自治体が多いようです。4月入園を希望される場合には、早めの準備が必要です。 

 

認可外保育園の場合は、直接各施設に申し込みます。 

 

幼稚園、保育園の申し込みがはじまる前に、ご自宅から通える範囲にどのような保育園、幼稚園があるのか調べておきたいものです。歩いて通うのか、自転車で通うのか、通園バスの有無などによって、通園可能となる範囲が変わってきますので、どのような通園スタイルが親と子にとって一番なのかなども、じっくり検討しておく必要があります。

 

 

★幼稚園と保育園どっちがいいの?

保育園と幼稚園、どちらがよい、というのはありません。幼稚園は学校の仲間なので教育がしっかりしている、保育園は遊びが中心というような捉えられ方もされがちですが、園の教育方針はいろいろ。幼稚園だから、保育園だから、という区切りだけでは本当に自分の子どもにあった園かどうかはわかりません。また、保護者である親のライフスタイルや教育に対する考え方にあった園なのかどうかについても、しっかりとしたリサーチと準備が必要となってきます。 

 

お子さんの保育園・幼稚園選びは、親と子、両方の生活のかたちに大きく影響しますので、みんなが笑顔で過ごすためにはどうすることが一番なのか、どの園を選ぶのが自分たちにあっているのか、実際に園に通いはじめる前に、しっかりイメージを固めておきましょう。

 

出典: まみたん園ナビ

 

 


★そもそもどう違う?保育園と幼稚園

保育園と幼稚園では、その設立の目的が異なっており、利用方法も異なります。まず、保育園の根拠法令は児童福祉法であり、「日々保護者の委託を受けて、保育に欠ける乳児、または幼児を保育すること」を目的としています。これに対し、幼稚園の根拠法令は学校教育法であり、「幼児の心身の発達を助長すること」を目的としています。つまり、保育園は保護者に代わって乳児または幼児を保育する場、いわゆる生活の場、幼稚園は未就学児(3歳~5歳)の教育を行う場、ということになります。

子どもを預けることができる年齢や保育時間にも違いがあります。保育園は0歳~5歳と預けられる年齢の幅が広く、保育時間も1日平均8時間と長く設定されています。親が仕事の都合で子どもを預けなければならないといった場合に利用されるのは保育園ということになります。対して、幼稚園に入園可能な子どもの年齢は3歳~5歳で保育時間も一日平均4時間です。また近年は長時間保育と教育の両方のニーズを満たすため、両方の機能を併せ持つ複合型保育施設も増えてきています。

 

保育園、そのメリットとデメリット

働くママ達にとっては有無を言わさず保育園という方が多いのは事実。共働きの家庭が増えている今、待機児童の問題も相まって働くママ達にはなくてはならない存在です。そんな保育園のメリットとしては、トイレトレーニングや歯磨き、食事の仕方等小さい内から基本的な生活を身につけさせてくれる、家族以外の他人(お友達、先生等)と小さい内から長い時間一緒に過ごすので人見知りせず、社交的になる、親の意見や要望を取り入れてくれる、働いている親が中心なのでママ友同士の交流もあまりなく、さっぱりしている、所得や認可、無認可で差はあるが比較的経済的負担が少ない、等。

デメリットとしては、子どもの免疫が弱い内から集団生活に入るので病気をもらってきやすい、生活、遊び中心なので、学習的な側面はあまり期待できず、保育時間も長いので子どもが我慢する時間も長くなりがち、等。やはり、小さな内から預けられるが故のメリット、デメリットとなっています。

 

★幼稚園、そのメリットとデメリット

幼児教室や様々な習い事等の幼児教育の重要性を伝える本等の影響もあり、人気急上昇中の幼稚園。各園ユニークな教育を取り入れたりして人気の園では申し込み時に行列ができるとか…!そんな幼稚園のメリットとしては、教育中心なので、小学校前の準備としてきちんとした規律、学習を施してもらえる、お受験対策等してもらえる園もあり、習い事をする必要がない、等。

デメリットとしては、比較的、経済的負担が大きい、専業主婦のママが多く、ママ友との交流が多くなりがちで問題が起きる場合がある、等。こちらは子どもにとっての負担はあまりない(教育の内容等があっていれば)ものの、親同士の付き合い等、親にとって問題となってくる事柄が多いように見受けられます。

 

保育園、幼稚園、そもそも預ける上でのスタンスが違うので比較するものではないのかもしれませんが、大事なことは第一に子どもを育てるのは親であるということです。近年、保育園や幼稚園に多くを求めすぎている親が多く、その結果結局被害をこうむるのは子ども達というかわいそうな状態に陥っている家庭が多く存在します。まずは自分の子どもがどういう状態であるのかを良く観察してあげてください。そうすれば自ずと答えは見えてくるはずですし、正しい園選びができるはずと信じています。

 

出典: マイナビニュース

 

 


★認可外保育園の選び方

どの認可外保育園も自信を持っておすすめ出来るかと聞かれたら、ガイドの答えはNOです。なぜなら、認可外保育園は先述のとおり自由度が高いがゆえに、施設ごとの違いが大きい傾向があるからです。

 

そもそも認可基準とは、児童福祉的な観点から子どもが安心安全に過ごせる環境を考慮して規定されているものですから、その基準を満たしていることはやはり大きな安心材料といえます。であれば、何が、どの程度、どんな理由で認可基準と違うのかが見極めのポイントとなります。

 

例えば、認可基準においては一定以上の広さの園庭を持つことが要件とされていますが、都市部ではなかなか広い敷地を確保することは難しく、園庭を持たない園は少なくありません。そういった場合でも、近所の公園などを活用して上手くカバー出来ていれば、それほど気にする必要はないとガイドは考えます。(一部には、自由に使える公園等が近隣にあることで認可保育園として運営されている園もあります)

 

反対に、子どもの人数に対して明らかに保育者が少ない、子どもの生活スペースが狭すぎる、衛生面や安全面の管理が不十分などの場合には、施設の責任者とよく話し合って、不安があるようであれば入園は避けた方がよいでしょう。(参考までに認可保育園の場合には、0歳児クラスで児童3名あたり保育者1名、1,2歳児クラスで児童6名あたり保育者1名が配置基準となっています)

 

このように、認可基準を満たしているかに過度に囚われず、子どもにとって必要なもの、大切なものが満たされているかに焦点を当てて比較すれば、選択肢が広がり、より納得のいく保育園選びが出来るのではないでしょうか。

 

出典: All About