家ではイイ子なのに「保育園ではモンスターチルドレン」の子どもは危険な理由!

 

  

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(C)あべゆみこ

“家ではいい子なのに、保育園では悪いことばかりする”こんな子どもはちょっと問題があるかもしれません。

そこで、今日は『〈マンガとQ&Aで楽しくわかる〉1人でできる子になる テキトー母さん流 子育てのコツ』の著者の立石美津子がお話します。

 

■「モンスターチルドレン」とは

モンスターチルドレンとは幼稚園、保育園、小学校で身勝手な行動をし、要求や苦情を繰り返す子どものことを指します。学級崩壊の原因ともなっています。いわゆる“問題児”と言われるタイプの子どもですね。

そして、その親の特徴として「うちの子は悪くはない、先生の対応が悪いからだ」と理不尽で身勝手な要求をしている態度が見られると言われています。つまり、モンスターペアレンツの子どもがモンスターチャイルドになる傾向があるのかもしれません。

 

■家ではイイ子、幼稚園では態度が悪い子

筆者がかつて保育園で仕事をしていた頃、席を立って指導を妨害する、大声を上げて大人の気を引こうとする、先生が見ていないところで小さい子をいじめる、保育士が他の子と関わっているのが面白くないのか、わざとそれを中断するために問題行動を起こす子どもがいました。

家でもそうなのかと思いきや、態度は真逆。母親が迎えに来ると“借りてきた猫”のように態度が豹変するのです。

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(C)あべゆみこ

保護者に「園でこれこれこういう行動があって……」と説明すると「そんなはずはありません。家ではとってもいい子なんです。友達の方が先にうちの子にしかけたのではないですか!先生の対応が悪いのではないですか!」と逆ギレされてしまいました。

 

■家ではワガママ放題、園ではイイ子

よく、「園ではいい子にしているのに家ではワガママである」「園の給食では好き嫌いしないで何でも食べるのに家では偏食である」「園ではお友達と仲良くできるのに家では兄弟喧嘩ばかりしている」の相談を受けることがありますが、これは子どもの自然の姿です。

他人の前ではがまんしていることでも、休息の場である家庭、ガス抜きできる場では自分の本当に思いをぶつけることができています。これは健全に育っている証拠です。

でも、これとは反対に、本来、真の姿を見せられる場である家庭や親の前で“いい子”を演じているのは家庭が休息の場にはなっていないことを表しますのよくない傾向です。

その保護者には「どうして子どもが態度を変えるのか」を理解してもらいたかったのですが「いい子でいること」が一番大事であると言う価値観にがんじがらめになっているお母さんにはなかなか理解してもらえませんでした。

 

いかがでしたか。

親から見ていい子でも、もし園では真逆だった場合、もっと家庭での生活をゆるくしてあげる必要があります。子どもは通常、外ではきちんとしていても、親の前ではワガママを言ったり甘えるものです。外面がいいのは決して悪いことではありません。

もし、保育園でも対応が厳し過ぎで、園でもいい子、家でもいい子でいなければならない環境ではどこにもはけ口がなく、自分の意思を伝えることや欲求を我慢しています。

そんな“いい子を一生懸命演じている子=いい子症候群”は将来、そのつけが回ってきて、もっと危険なのかもしれません。

 

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